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ストーリーとしての競争戦略 楠木 建

ストーリーとしての競争戦略 楠木 建

面白いストーリーとしての経営戦略

面白くない戦略が大多数

セグメント、ターゲット、技術、市場〜とかしっかり書かれるけど、だいたい項目ごとのアクションリストになりがち

面白い戦略はパワポなしでも、だいたいわかる 本人も話したくなるような内容

戦略とは面白い話を作ること

新聞のくだり
これからは激動期 今までのやり方は通用しない!
てか、1964年から同じこと書いてある 激動期じゃない時期はない

違いを作ってつなげる
戦略の本質

面白い戦略
マブチモーター、マニー

戦略は何ではないか
アクションリストではない
法則ではない
ベストプラクティスではない(成功事例)
テンプレートではない
シミュレーションではない
ゲームではない

戦略ストーリーは時間の経過がともなう

Amazonの戦略
顧客の経験→トラフィック増大→売り手増える→品種増える→スケールメリットで低価格に→顧客の経験がより良い経験に

ピレネー山脈遭難雪崩 チョコと地図のみしか無くなった 地図を予測して道筋をつけてなんとか帰還 実はピレネー山脈の地図ではなくアルプスの地図だった みんなが進もうと思える道筋があることが大事 ストーリー戦略

インセンティブよりもスタッフが興奮するようなストーリーが戦略実行に重要

欧米の働き方 スピルバーグの頭の中にキッチリ整理されてれば成立する

日本人の強み 顧客に向かう意識 ユニクロ 全員経営

SPとOC

社内のいつものやり方がOCの正体 ウォルマートの本部自動発注とセブンイレブンの仮説検証発注 
 セブンの方が運動会などのローカル情報があって有利

OC 組織のルーティンはどこにも売っていない 真似できない トヨタ

SPは無競争の戦略 競合とできるだけ争わないポジショニング OCはより競争的 戦うパンチを磨く

SPは意思決定 資源展開のための投資 何をやらないかを決める OCは組織能力の開発と蓄積 時間がかかるが真似できない

3枚のお札 4枚目が戦略ストーリー

ニッチの作り方 フェラーリの場合 売れるだけ売らない 成長を絶対に目指さない 年間4000台のみ製作 ここで沢山売ってしまうと他社に参入され、ニッチでは無くなる 1台8000万円 意外と他社より製作コスト低い

ブックオフミッション 捨てない人のためのインフラ ブックオフがあることで本や雑誌を捨てなくなる 行政の手が届かなかった範囲をカバーする壮大な目的となった 無くては困るインフラに 今や本だけで無く家電、雑貨、ゴルフクラブ等 なんでも売れる中古劇場という名の店もオープン

アスクル
久美子さんの憂鬱、ほかのメンバーの心苦しさ 顧客の心情を事細かに理解 品揃えを増やしたのではない、久美子さんを喜ばせるために品揃え 4階をコピー用紙、水のペットボトル持って階段を上がる・・・

スターバックス
職場でも家庭でもないサードプレイスを作る 雰囲気により単価も上げられる 一日に2〜3回来店も

コンセプトとは扇の要の部分

コンセプトは誰に嫌われるか

カーブス 3Mを排除 女性心理
ミラー 鏡がない
メイク 化粧しない 男性いない
メン 男性は加入不可

スターバックス 喫煙ダメ

●事務所 嫌われたい人
ITに疎い人
逆にIT使いたいのにお爺ちゃん社労士は無理 ターゲットに刺さるかも

コンセプトは人間の本性を外れると失敗する

人間の本性を知ることと、マーケティングで調査することは全然ちがう スタバの第三の場所は顧客の声を聞いて生まれたものではない

任天堂の宮本さん
顧客に近い営業やユーザーから意見を聞いてはダメ 面白いものとは自分の頭の中にしかない

普段のなぜを大切に、習慣に
全ての始まりはコンセプト

スタバの初期の立地
丸の内や銀座のような、ビジネステンションが高いところがサードプレイスをより価値を感じることができる 価値とは相対的 これが落ち着いた錦糸町とかだとダメ

スタバの非合理は狙いがある
待たせる、直営 サードプレイスを維持するため フランチャイズ展開だと回転率上げたがって崩壊する可能性がある 非合理は真似しにくい しばらく経って気づいても時すでに遅し、すでに合理的に展開してしまっている 非合理が競争優位的に有利

クリティカルコア
・マブチモーター モーター標準化
社内外で反対
・デル 低コスト 顧客直で販売で中間マージン削減 受注生産で在庫持たない 組立アウトソースせずきめ細やかさを重視 組立アウトソースしないのは普通ありえない、IBMはアウトソースやめずに模倣失敗
・サウスウエスト航空
元々大都市空港を経由するのが常だったが、ドル箱路線となり空港利用料が高騰に
そこでサウスウエスト航空は地方都市同士を結ぶ戦略に出た メリットは何でもかんでも大都市経由をしなくて良いので顧客満足アップ 地方都市の空港は利用料やすいから低コスト 大都市の空港は混雑していて色々時間がかかる ターン時間がかかり回転率悪化、それを回避するために地方都市から地方都市へ運航 非合理過ぎて大手は真似しなかった

・アマゾン 
物流が最大のキラーパス 品揃えの豊富さが全て 顧客は品切れで2日も待たない 物流に巨額の投資、巨額の赤字を続けた 身軽なEコマースのはずが、自社物流にこだわり非合理に見えて全体合理的に 物流センターは技術の粋を集めてコンピュータ化
・アスクル
町場の文具店がエージェントとなり代金回収や納品を担当、アスクルよりマージンをもらう 三十人以下の会社ターゲットは何処にあるか分からないことが多く、エージェントの人脈などを活用 通常中抜き排除が有利だが、アスクルはエージェントという中抜きを使ったのがキラーパス

ブックオフ
買取業界は以前からあった 神田とか ブックオフは買取基準を設けた 4段階評価 評価の標準化を設定してチェーン展開ができた 今までの業界ではありえない ブックオフのキラーパスになった

模倣と地方都市のコギャル
地方渋谷のコギャル 派手すぎ
東京のコギャルを真似しようとするが、部分だけ真似してトータルコーディネートが出来ていない
ますます全体最適から遠のいていく これは渋谷のコギャルの防御ではなく、地方都市のコギャルの自滅と考えられる

骨法
その1
最終系をイメージする
昔話の最後 
最後は永続的な利益が出ましたとさ、めでたしめでたし、である必要がある そこから逆算していく
一貫性が生まれる
優れたコンセプトはターゲット顧客をはっきりさせて、心と身体の動きをイメージ

その2
普通の人々の本性を直視する
先進的である必要はない
誰を喜ばせるか、誰に嫌われるか
(言われたら確実にそそられるけども、言われるまで誰も気づいていない)が最高のコンセプト

その3
悲観主義で論理をつける
コンセプトは楽観主義で良いが、因果論理は悲観主義者の論理で そうなるだろう、そうなってほしいではなく、本当にそうなる、を区別する
一撃必殺の飛び道具、必殺技なんか無い 成功している戦略ストーリーは一つ一つの打ち手は結構地味

その4
物事が起こる順序にこだわる
ウェブバンのような最終系に一気にいくのはダメ
ストーリーである

その5
過去から未来を構想する
進化の連続
スタバ酒ニーズあったがあえて入れない
ストーリーは窮屈位でちょうど良い チャンスがあったらなんでも、はダメ
賞味期限は20年くらいまで

その6
失敗を避けようとはしない
事前にやることはふたつ
1戦略ストーリーを共有
2失敗を定義しておく
撤退基準 キャッシュアウトは幾らまでとか
失敗を定義するから、撤退基準を決めておくから挑戦できる

その7
賢者の盲点をつく
世界基準のトヨタ生産方式は欧米では当初批判されていた
いずれよい手があるだろう、ではダメ 常識の逆をいく

その8
競合他社に対してオープンに構える
競合他社に追いつかれないためにはクリティカルコアがキーポイント それさえあれば、他社が追いかけてきても地方のコギャルになる

その9
抽象化で本質を掴む
戦略本はストーリー的な事例がるものがおすすめ 成功論、失敗論含めて 抽象化して成功や失敗のエッセンスを抽出、からの具体化 抽象化と具体化の行ったり来たりをする 抽象化方法はなぜなぜ5回

その10
思わず人に話したくなる話をする
ストーリーをその人が面白がっていること
戦略ストーリーの浸透、念仏や呪文のようなもの 難しくしない
サッカーのような総力戦、みんなが戦略を共有する様に

最後に
世の為人の為 切実さが必要
楽しい戦略ストーリーは自分の感想 それに加えての切実さ

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